Jmail Phoenix

崩壊のあとに生まれた、
Jmailというフェニックス。

Jmailは、成功の余裕から生まれたサービスではありません。 それは、日本の初期インターネット事業が大きな壁にぶつかったあと、 残されたドメイン、残された信念、そして「まだ何かできる」という諦めの悪さから生まれたものでした。

重要なお知らせ

この歴史ページは、Jmailの再開を告知するものではありません。 現在、Jmail.co.jpはメールサービスを運営していません。 旧メール、旧アカウント、旧メールアドレスの復元・再発行はできません。

History with Responsibility

歴史は、まず責任のあとに置かれます。

Jmailの歴史を書くことは、懐かしさだけを書くことではありません。 使ってくださった方がいたこと、守りきれなかったものがあったこと、その両方を残すことです。

Jmailの歴史は、勝利の物語ではありません。再起の物語であり、同時に謝罪の物語です。

Jmailを語るとき、最初に言うべきことは「すごかった」ではありません。 最初に言うべきことは、Jmailを使ってくださった皆さまへの感謝と謝罪です。 メールサービスは、人の言葉を預かります。予定、仕事、恋、家族、友人、約束、そして日々の小さな記憶を預かります。

その場所を最後まで守りきれなかったことは、技術的な失敗というだけではありません。 それは、利用者の皆さまとの約束を十分に果たせなかったということです。

だから、このページではJmailを英雄のようには扱いません。 ただ、何があり、なぜ生まれ、何を目指し、どこで守りきれなかったのかを、静かに整理します。

Before Jmail

Jmailの前に、すでに挑戦と崩壊がありました。

Jmailは、まっさらな机の上で生まれたサービスではありません。 その前には、日本でインターネットを広げようとした事業がありました。 英語と日本語、新聞と検索、ダイヤルアップ、企業向け接続、そしてまだ誰も正解を知らなかった時代の熱がありました。

けれど、初期インターネットの事業は簡単ではありませんでした。 技術、資金、人材、信用、交渉、サーバー、通信、時代の速度。 すべてが同時に押し寄せ、事業は大きな壁にぶつかりました。

Jmailは、余裕からではなく、残されたものから生まれました。
日本の初期インターネット時代を伝える新聞切り抜きと資料
焼け跡のサーバールームから立ち上がるJmail Phoenix
The Phoenix

残された .co.jp ドメインが、Jmailの火種になりました。

事業が傷ついたあとにも、完全に消えなかったものがありました。 それは、多くの .co.jp ドメインでした。 まだインターネット上の住所が貴重で、言葉そのものが未来の入口のように見えた時代です。

そのドメインを、ただ眠らせるのではなく、人が使える場所にできないか。 その発想から、複数の .co.jp ドメインを使った無料メールサービスとしてのJmailが生まれました。

Jmail Phoenixという言葉には、再起の意味があります。 しかしそれは、きれいな成功物語ではありません。 焼け跡から立ち上がろうとした、危うく、不完全で、それでも本気の試みでした。

Jmail Phoenixを読む
Chronology

Jmailの歴史を、静かに並べる。

年表は記憶を単純化します。しかし、全体の流れをつかむためには必要です。 Jmailは、初期インターネットの挑戦、崩壊、再起、成長、そして喪失の中にありました。

初期インターネット

日本のネットワークがまだ実験だった時代

接続、検索、メール、新聞、ドメイン、英語、日本語。すべてが新しく、すべてが手探りでした。 インターネットは、まだ大企業だけのものでも、スマートフォンの中のものでもありませんでした。

事業の崩壊

先行した挑戦は、大きな壁にぶつかりました

資金、技術、運用、信用、速度。初期インターネット事業は理想だけでは支えきれませんでした。 しかし、その崩壊のあとにも、ドメインと経験と執念が残りました。

Jmail誕生

複数の .co.jp ドメインを使った無料メールへ

Jmailは、残されたドメインを利用者のための住所に変える試みでした。 メールアドレスを選べることは、当時のインターネットでは小さな自由でした。

成長

利用者が増えるほど、責任も増えました

成長は拍手だけではありません。メールサービスの成長は、守るべき言葉、守るべき記憶、 守るべき生活が増えていくことでもありました。

喪失

最後まで守りきれなかったものがありました

旧メール、旧アカウント、旧メールアドレス。戻せないものがあります。 この事実を曖昧にせず、利用者の皆さまへの謝罪として残します。

現在

Jmail.co.jpは、謝罪と記録の場所になりました

Jmail.co.jpはメールサービスではありません。 いまここにあるのは、再開の告知ではなく、感謝、謝罪、歴史、そして記憶です。

Growth and Burden

成長とは、守るべき人が増えることでした。

メールサービスの成長

利用者が増えることは、数字の成功に見えます。 しかしメールサービスにおいては、それは単にアクセス数が増えることではありません。 人の言葉を預かる責任が増えることです。

守りきれなかった責任

Jmailは、その責任を最後まで完全には果たせませんでした。 だからこの歴史ページは、自慢ではなく、責任を引き受けるための記録として存在します。

Lost Mail

失われたメールは、単なるデータではありません。

メールボックスの中には、仕事の連絡だけが入っていたわけではありません。 友人との会話、家族からの知らせ、恋人からの言葉、旅の予定、会社の記録、 自分でも忘れていた日々の断片がありました。

それらを戻せないことは、技術的な説明だけでは済みません。 だから、Jmail.co.jpではこの事実を小さく扱いません。 「できません」と明確に言い、そのうえで「ごめんなさい」と言います。

失われたメールについて
空のメールボックスと消えていく手紙
空の受信箱と柔らかな紙の光
Apology

歴史の最後ではなく、最初に謝ります。

Jmailの歴史をどれだけ丁寧に書いても、旧利用者の方にとって一番大事なのは、 「自分のメールはどうなったのか」ということかもしれません。

その答えは、つらくても明確に書く必要があります。 旧メールは復元できません。旧アカウントにログインすることはできません。 旧メールアドレスの再発行もできません。

Jmailを使ってくださった皆さまへ。ありがとうございました。 そして、本当にごめんなさい。

謝罪文を読む
次に読む
机上のランプと創業者の手紙
創業者

創業者より

Bradley L. Bartzから旧利用者の皆さまへの言葉。謝罪、記憶、責任について。

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初期インターネットに関する新聞切り抜き
記録

当時の記事・記録

日本の初期インターネット、新聞、メディア、事業の痕跡を整理します。

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問い合わせメモとパスワード注意
重要

よくある質問

旧アカウント、昔のメール、問い合わせについての重要な説明。

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本として残す

Jmailの背景は、Startup Japanにも記録します。

Jmailは、ひとつの無料メールサービスの話であると同時に、 日本の初期インターネット、.co.jpドメイン、スタートアップ以前の起業、 そして失敗からの再起の物語でもあります。

その物語は、startup.japan.co.jp にも記録していきます。 Jmail.co.jpは謝罪と記憶の場所。Startup Japanは、その背景にあった時代と挑戦を残す場所です。

startup.japan.co.jp で読む
最後に

Jmailの歴史は、利用者の皆さまの記憶とともにあります。

Jmailは、私たちだけの物語ではありません。 使ってくださった方々の言葉、選んでくださったアドレス、預けてくださった記憶があって、 はじめてJmailでした。

本当にありがとうございました。
そして、本当にごめんなさい。